神兎ならぬ紙兎。しかしその紙兎が神兎になったという。
マジっすか。ハンパないっす。センパイ。
ということで、レインボーブリッジを渡ってやってまいりました、お台場です。
お台場のシンボルのフジテレビ本社。球体の展望室が目立ちます。
夏休み期間、フジテレビでは毎年イベントを行っています。今年2015年は「お台場夢大陸〜ドリームメガナツマツリ〜」として、夏祭りをテーマに、毎日ライブイベントや番組関連のブースが出ていました。
その一環として、球体の下の大階段を登ったところに・・・
鳥居が見えてきました。
シルバーの近未来的な球体と、コンクリの柱、そして鳥居の組み合わせは、かなり斬新です。
期間限定鎮座「紙兎ロペ神社」です。
「神兎」ではなくて「紙の兎」。「紙兎ロペ」とは、TOHOシネマズやフジテレビのめざましテレビ内の幕間に流れているアニメーション(2012年~)。下町のレトロな街なかで、紙できた兎のロペとシマリスのアキラ先輩とが、ゆるーく日常を楽しんでいる短編です。紙の兎なので、厚紙の胴体と手足を、ボタンのような関節でつないでいます。
詳しくは紙兎ロペ公式サイトで。
鳥居脇には、狛犬ではなく、ロペの狛兎とアキラ先輩の狛リス?です。
ロペの狛兎を後ろから覗くとこんな感じ。確かに“紙”です。
ちゃんと手水舎もありますね。神紋は兎神ロペ様です。
タイアップなのか「ビオレu 泡ハンドソープ」が置いてあります。手水舎で石鹸を使って清めちゃうあたりが近代的です。
拝殿がこちら。唐破風の重厚な構え。お祭り時期なので紅白幕があしらわれています。
そして、手前の看板に目を移すと、なんと・・・!
ロペとアキラ先輩がやってくる?!
つまり兎神のロペ様が降臨する!と。私も神兎研やって長いですが、生き神様と出会ったことはありません。ヤバイっすね~。
これは待機せねばなりません。
時間をつぶしに拝殿から戻って散策します。境内はお祭りの出店がでています。「なんかヨーカドー」など、ありそうでなさそうなお店も特別出店。
お神輿もあるらしいです。当然紙。というか、絵ですね。
絵馬舎もありました。ロペの世界のキャラクターがそれぞれの願いを書き込んでいます。
表はロペ神様ですね。雲に乗った姿で描かれています。
ロペとアキラ先輩の絵馬もありました。どうやらアキラ先輩に、ゲームを借りパクされているようです。
社務所兼お土産処もかなりの賑わい。
数々のお土産が並ぶ中・・・
ミニ絵馬お守りもありました。『仲良祈願』は珍しいですが、現代社会には必須なのかもしれません。
こちらは絵馬ステッカー。手広くやってらっしゃいます。神社名が『世津社罰智宮』になっていますね。「よっしゃ!バッチグー!!」(?)どうやらアニメ本編に登場する神社の名前はこちららしいです(引用元ブログ様)
おみくじもあります。ガチャガチャです。
大吉から凶まで、全12種類。おみくじの中に何が入っているかというのは、通常のおみくじでは分からない部分ですが、なんと現代的なことか。コンプ目指す人はいるのでしょうか。
引いてみます。ガチャッ…
・・・
「小吉」でした。「たぶん微妙に良いことはあんじゃね?byアキラ」とのことで、ロペ神様からではなく、アキラ先輩からの御神託となりました。まぁいいっス。
と、ウロウロしていると、拝殿の方が騒がしくなってきました。向かってみます!
大勢の信者が詰め寄せている中、脇のほうから歓声が近づいてきます。ま、まさか、あのお耳は・・・
キターーー!!!
兎神ロペ様降臨です。となりにはリスのアキラ先輩を従えています。
気軽に信者の皆さんとふれあいをなさる兎神ロペ様。生き神様と握手ができるとは。
若干もみくちゃ気味になった兎神様でしたが、無事、帰っていかれました。
大変恐れ多い体験でした。
神との邂逅を果たし、ちょっと熱くなりましたね・・・。
ちょうど新東名のサービスエリアも出店していました。どうやらサービスエリアの方でも、ロペ関連のイベントが行われているようです。
そちらで販売しているらしい、「甘酸っぱい初恋の味 カリカリ梅のソフトクリーム」(400円)をいただきます。ロペが大好きなカリカリ梅をトッピングした梅ソフトクリーム。こちらでクールダウン。
ちなみに会場には、「波和亜素保斗」という隠れ兎神ロペ様が3ケ所あるらしく、とりあえず1ケ所見つけました。「パワースポット」です。
パワーを頂いて、お台場を去りました。
ちなみに、「神」と「紙」は両方共「カミ」と読みます。あと「上」も「カミ」ですね。ただそれぞれ由来は違うようです。「神」と「上」は、「ミ」の音が古代に置いて違う発音だったようで、「上」が今と同じ「kami」と発音し、「神」のほうは「kamï」で母音iの発音が異なったようです(日本の古代の母音は今より多かった)。本居宣長が古事記の研究過程で、万葉仮名の使い分けに気づき、昭和になり橋本進吉により音韻の違いが整理されました(上代特殊仮名遣)。そして「紙」は、「簡」(kan)にiがそえられ「カニ」(kani)となり、のちに転じて「カミ」になったとのこと。
したがって「神」と「紙」は別物でした。
ですが、キャラクターの力と求心力は、どこか神にも通じるところがあります。いつか兎神ロペ様が、大いなる信仰の対象になることもあるかもしれないような気がしないこともないようなあるような。
(参拝:2015年8月)